気遣いの教え方

「 パソコンでお仕事されますか? 」

広島駅南口を出た左手に蔦屋家電があります。
その1Fに<LE GARAGE>というカフェが。

蔦屋家電

講演前に軽く仕事でもしようかと思い<LE GARAGE>に入りました。

入口にいた店員さんが、
僕の左手に持つキャリーを見て「パソコンでお仕事されますか?」って。

「あ、はい」と答えた僕を電源のあるテーブルに案内をしてくれた。

今まで、いろんなカフェに入ったけど、そんなことを聞かれたのは初めてで、嬉しくなってしまった。(単純)
食事をするつもりはなかったのに、食事も頼んで売上にも貢献してしまった(笑

ほんの少しの気遣いがあるだけで、顧客のあり方も変わる。売上も変わるのではないでしょうか?

上司として

上司として、気遣いを部下に教えるにはどうしたらよいでしょうか?

教えるとは、
これからは、お客様にパソコンで仕事ですか? って聞いてください。」ではありませんよ。
それは、教えているのではなく指示命令です。

1.教えてあげる

気遣いというものは、経験がないとなかなか分からないものです。
しかし、経験者からすると、気が利かないとなるわけです。
経験者である上司が、自分のエピソードを教えてあげると良いですよね。

先日に寄ったカフェでさ、僕のキャリーを見て、「パソコンでお仕事ですか?」って聞かれて、電源のあるテーブルに案内してもらったんだよね。
充電もできて、嬉しくて、つい注文も増えちゃってさ。
そんな嬉しさを、うちのお客様にも提供したいと思ってるんだけど、協力してくれるかな?

という感じですね。
そういったエピソードを伝えられるためにも、普段にいくところで、良いところを意図して発見するようにしておきたいものです。

2.皆で考えてもらう
人は基本的には、なにもなければ、より良くすることを考えないものです。
だから、意図して考える機会をつくります。

「いままで行ったお店で、つい嬉しくなったことってなにかな?」といったことを、複数人で考えてもらう時間をつくります。

すると、
「家族で行ったお店なんですが・・・」と話をしてくれるかもしれません。
それを話した人は、改めてそれを意識しだし、それを聞いた人も一つの体験になるのです。

次に、それ経験を自身のお店で実現するためにはどうするのかを考えてもらうようにします。

時間は5分でも良いのです。定期的にすることが大事です。

3.経験させてあげる
上司が、部下や後輩とお茶や食事をする機会があるなら、そういった気遣いの良いところを選ぶと良いですね。
良い経験・体験をさせて、「いまの気遣いって嬉しいよね。うちでもできるかな?」とか、「ここの接客ってどう?」って気づいてもらったり。

あるいは、だめなお店も学びになります。
嫌な経験があったら、「うちでも同じようなことってないかな?」って考える切っ掛けになるものです。

予約も部下にしてもらうといいかもですね。
予約をすると、店によって対応が様々です。
単純に、名前と連絡先だけの確認のお店。
子どもがいるか確認するお店。
なにかの記念日かを確認するお店。

私は、会社員時代に部下と定期的に食事をしたり飲んだりする機会を作っていました。2週に一回の同行巡回後、4週に一回のオリエンテーション時に。
その際に、部下に店を選んでもらい予約もしてもらいます。
この店を選んだ理由はなにか?
良い点
悪い点
なども話してもらいます。
それらも、大きな経験体験になります。

なにげなくやっている飲み会や、会社の懇親会など、学べる機会はたくさんあります。

部下が感動した瞬間

部下と一緒に食事をして、部下が感動した瞬間がありました。

それは、部下が箸を床に落としたときです。
代わりの箸をお願いしようとした部下の目の前に、新しい箸が来たのです。
そこの店員さんは、箸の落ちる音にも気を配っていたんですね。

実は、以前に、私自身が食事をしているときに同じ経験をしたのです。
お願いをする前に、箸が届けられたときの感動を、部下にも味わってもらいたくて、そのお店にしたのです。
箸が落ちたのは偶然ですが、部下の感動は予想通り!

それ以外にも、予約をしているとウェルカムカードを用意してくださってる飲食店がありますね。カードには「黒岩禅様」と名前が書かれていたり。
それを見て感動する部下も少なくはありません。

そういった経験体験を多くしていくと、部下の感性も豊かになっていきます。

100分の1じゃない。1分の1が100人

接客が長くなってくると、ついつい感性が麻痺してくることがあります。
それは、100人の来客があれば
そのひとりのお客様を、本日の100分の1のお客様にしてしまうことです。

私自身も思ったことがあります。
お客様の行列が1時間も2時間も途切れないと、「もう来なくていいのに!!!!」って。
そんなとき、自分自身を叱りつけていました。
「馬鹿野郎!!! お客様に来てほしくて頑張ってきたんやろ。お前は、目の前のお客様を一人のお客様として見ず、100分の1、1000分の1で見てる。一人のお客様が100人、1000人来てくださってるんだ!!!!!」って

お客様が100人いらっしゃったとき、目の前の一人は100分の1のお客様ではありません。
1分の1が100人いらっしゃるのです。
お客様からすれば、お店を利用するときは、1分の1ですから。

しかし、ついつい100分の1になってしまい、気づかないうちに気遣いが失われ、顧客の心が離れ、売上が下がっていく。

そうならないように、定期的に思い出せる仕組みにしておくと良いですね。
3分でも5分でも良いので、定期的に話をする機会をつくるとか、会議の定例課題に盛り込むとか、第一月曜日の朝礼では、その話をするとかです。
もちろん、話しっぱなしではなく、現場でのがんばりも見てあげて確認ですね。

あなたの、
部下への気遣いが、
部下のお客様への気遣いに変わります。





アイキャッチの画像は、<LE GARAGE>ではなく、博多のスターバックスカフェです。

2019年06月11日 | Posted in BLOG, 上司の魔法 | | No Comments » 

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