すいかになりたい

七夕になると、思い出します。

2009年7月5日
5歳の娘を保育園に迎えに行きました。

七夕に向けて、園児たちの願い事が短冊に書かれています。

どんな願いごとが書かれてるのだろう。
そうやって見ていると、一枚の短冊に目が奪われました。

3歳の園児の願い

パパと一緒にお仕事に行きたい
消防車にも乗りたい
すいかになりたい

先生が代筆した短冊であったが、「すいかになりたい」って。。。
僕の中では、面白さよりも、なにか引っかかる。

「すかいになりたい」という園児(3歳か4歳)に
「どうしてすいかになりたいの?」って聞いてみた

「みんなが笑ってるから」

よくわかないけど微笑ましいと思いながら
娘と手をつないで帰る。

その途中で、フラッシュバックが起きる。

僕には、すいかに強い思い入れがある。
僕が、娘と同じ5歳のころ、母が家を出ていった。

母が出ていくとき、
僕に何皿かの焼き飯とメロンをおいていってくれた。

メロンの一切れをくれて、
「あとは大事に食べるんやで」って

<お母ちゃん、出ていくんやな>

子どもながらに気づく。

「お母ちゃん出ていかんといて!」って言えばいいのに言えなかった。
母が出ていく理由が、
父からの暴力だとわかっていたから。

そんな僕が母に伝えることができたのは

「今度はスイカにしてな」

子どもながらにメロンが高いものって分かっていた。
「メロンなんかいらん、スイカでええから、帰ってきてな」

そんな思いがあったのだと思う。

結局は、その思いは実現されなかった。

その後の父との生活は、まさに地獄だった。

当時の僕は、ずっと「消えてなくなりたい」と思い続けていた。

自殺という言葉を知っていれば、
多分は死んでいたんだろう。

それぐらい生きることに希望がなかった。

<すいか>というキーワードが、

忘れたくて忘れたくて
あのときの僕は、僕じゃないと思いたくて
自然と封印されていた記憶をよみがえらせてしまった。

娘との帰り道、僕は号泣した。
娘が心配をしてくれてる。
娘に心配をさせてるのに、感情が止まらない


それから2年ほど、
ふいに起きるフラッシュバックに悩まされた。

それを救ってくれたのは、
児童養護施設の子どもたちだったように思う。

封印されていた記憶がよみがえってから、
僕になにができるだろうと考えた。

その一つが、僕と同じような人生を歩んでいる子どもたちに

「大人になったらめっちゃ楽しいねんで!」を伝えたい!

未来が輝いてることが分かれば、今をがんばれる。
そう思ったのだ。

そうやって活動を始め、
子どもたちに話す機会で出てくる。
子どもたちに話をしたあと、子どもたちから言われる。

「 禅さんみたいになりたい 」

「 児童養護施設を出たことを誇りに思える生き方をする! 」

そんなことを言ってくれる。

その大きな理由は、
僕が彼らと同じように、
虐待にあい、
親から離れ、
児童養護施設で育ったから。

それに気がついたとき、
虐待されてよかった、親に捨てられてよかった、児童養護施設で育ってよかった
過去のすべてが、
僕にとって良かったことだったと
心の底から思えるようになった

その変容が、フラッシュバックに悩む僕を救ってくれたのだ。

そんな僕になれたのは、
子どものころから、たくさんの、かっこいい大人たちとの出会いが、あったから。

子どもの頃の先生たちを始めとした、
たくさんのかっこいい大人たちの輝きが
僕を輝かせてくれたんだ

だから、僕もなろうと決めた。

輝くかっこいい大人になって、子どもたちを照らし輝かせる。

大人たちには感動を!
子どもたちには夢を!
を伝えられる職業人を増やし
世界を輝かせる

それが、弊社
株式会社上司の魔法の理念です。

あなたが輝けば、
あなたの輝きに照らされて、
あなたの周りの部下や子どもが輝く。

周りの部下たちや子どもたちの輝きが、あなたを更に輝かせる。

あなたと部下たち、子どもたちの輝きが、世界の輝きになる。

2024年07月05日 | Posted in 会社のこと, 黒岩禅 | | No Comments » 

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